こんにちは。東京都葛飾区の歯医者、新小岩いろは歯科・矯正歯科 院長の細谷 亜沙美です。

「歯並びをきれいにしたいけれど、何から始めればいいのか分からない」「矯正歯科はたくさんあるけれど、どこに行けばいいの？」と、最初の一歩を踏み出せずにいる方は意外と多いのではないでしょうか。特に、ここ葛飾区や新小岩エリアには多くの歯科医院が点在しており、選択肢が多い分、迷ってしまうのも無理はありません。矯正治療は、虫歯の治療のように「痛いから行く」という受動的なものではなく、「自分を変えたい」「健康になりたい」という前向きな意志でスタートするものです。しかし、期間も費用もかかる大きなプロジェクトであるため、事前の「準備」が足りないと、治療が始まってから「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうことになりかねません。

初めて矯正治療を検討される方が、安心して、そして納得して治療をスタートさせるためには、実は「病院に行く前」の準備が非常に重要です。それは単にお金を用意することだけではありません。ご自身の心構えや、ライフスタイルの見直し、そして情報の整理など、いくつかのステップを踏むことで、カウンセリングの質が上がり、ご自身にぴったりの医院や治療法に出会える確率がグッと高まります。今回は、これから矯正治療を始めようと考えている葛飾区の皆様に向けて、受診する前にこれだけはやっておいていただきたい「3つの準備」について、矯正歯科医の視点から詳しく解説していきます。

目次

1. 準備1：治療の「目的」と「予算」を明確にする｜自分軸を持つことの重要性
2. 準備2：通いやすさと「総合力」で医院を絞り込む｜生活圏内での選び方
3. 準備3：ライフイベントとスケジュールの確認｜数年先を見据えた計画
4. カウンセリングを有意義にするための「質問リスト」の作成
5. 治療開始に向けたお口と心の準備｜虫歯チェックとモチベーション
6. まとめ

1. 準備1：治療の「目的」と「予算」を明確にする｜自分軸を持つことの重要性

まず最初に行っていただきたい準備は、ご自身の中で「なぜ矯正したいのか（目的）」と「いくらまでなら出せるか（予算）」を明確にしておくことです。これは、数ある治療法の中から最適なものを選択するための「自分軸」となります。例えば、「結婚式などのイベントに向けて、とにかく前歯の見た目だけを早く治したい」のか、それとも「奥歯の噛み合わせからしっかりと治して、将来の健康を守りたい」のかによって、提案できる治療プランは全く異なります。前者の場合であれば、期間や費用を抑えた「部分矯正」が適応になるかもしれませんし、後者の場合は「全体矯正」が必要になります。また、装置に関しても「接客業だから絶対に見えないマウスピース矯正がいい」のか、「見た目は気にしないから、費用を抑えて確実に治したい」のか、ご自身の優先順位を整理しておきましょう。ここがブレていると、カウンセリングで様々な提案を受けた際に、どれを選べばいいか分からなくなってしまいます。

そして、避けて通れないのが「予算」の準備です。矯正治療は原則として自費診療であり、葛飾区周辺の相場でも、大人の全体矯正であれば総額80万円から110万円程度はかかります。一括で支払うのが難しい場合でも、多くの医院で「デンタルローン」や「院内分割払い」が利用可能です。例えば、デンタルローンを利用すれば、月々1万円台からの支払いで治療を始めることも可能です。ご自身が毎月いくらまでなら無理なく支払えるか、ボーナス払いは併用できるかなど、経済的なシミュレーションをしておくことは、安心して治療契約を結ぶために不可欠です。また、噛み合わせの改善など治療目的であれば「医療費控除」の対象となり、確定申告で税金が戻ってくる可能性もあります。こうした制度についても事前に調べておくことで、実質的な負担額を把握し、予算計画を立てやすくなります。漠然と「高いから無理かも」と諦めるのではなく、具体的な数字で計画を立てることが、夢を実現するための第一歩です。

2. 準備2：通いやすさと「総合力」で医院を絞り込む｜生活圏内での選び方

2つ目の準備は、ご自身の生活スタイルに合った「歯科医院のリストアップ」です。矯正治療は、装置がついている期間（動的治療期間）だけでも平均2年から3年、その後の保定期間を含めるとさらに数年のお付き合いになります。その間、月に1回程度のペースで通院し続ける必要があるため、「通いやすさ」は治療を継続する上で極めて重要な要素です。職場や学校に近い場所がいいのか、自宅の近くがいいのか。例えば、新小岩駅をご利用の方であれば、駅周辺の医院は仕事帰りにも立ち寄りやすく便利でしょう。また、土日祝日も診療しているか、平日の夜遅くまで開いているかなど、ご自身の生活リズムの中で無理なく通える診療時間の医院を選ぶことが、ストレスなく治療を完結させる秘訣です。予約が取りにくい医院や、遠方の医院を選んでしまうと、通院が億劫になり、治療期間が延びてしまう原因にもなります。

そして、医院選びで確認していただきたいのが、その医院の「総合力」です。矯正治療中は、装置の影響で歯磨きが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、親知らずの抜歯が必要になるケースも多々あります。この時、「矯正専門医院」の場合、虫歯治療や抜歯は「他のかかりつけ医に行ってください」と指示されることがあり、患者様は2つの医院を掛け持ちしなければならなくなります。これは予約の手間や移動の負担が大きく、治療の連携がスムーズにいかないリスクもあります。一方、当院のような「矯正治療も行う総合歯科医院」であれば、抜歯も、虫歯治療も、定期的なクリーニングも、すべて一つの医院で完結させることができます。トラブルが起きた際に即座に対応できる環境があるかどうかは、長期間の治療における安心感に直結します。ご自身が「矯正だけ」を求めているのか、それとも「お口全体の管理」を任せたいのか、この点を事前に考えておくことが大切です。

3. 準備3：ライフイベントとスケジュールの確認｜数年先を見据えた計画

3つ目の準備は、今後数年間の「ライフイベント」と「スケジュール」の確認です。矯正治療は、一度装置をつけると、基本的には数年間はそのまま過ごすことになります。その間に、成人式、結婚式、就職活動、留学、転勤、出産といった大きなライフイベントが控えていないか、一度カレンダーを見ながら想像してみてください。例えば、「来年の成人式には装置を外して写真を撮りたい」という希望がある場合、逆算して今すぐ治療を始めなければ間に合わないかもしれませんし、あるいは、取り外し可能なマウスピース矯正を選択することで、式典の間だけ装置を外すという対応が可能になるかもしれません。また、転勤や留学の可能性がある場合は、治療途中で転院が必要になるリスクも考慮しなければなりません。転院には追加の費用や手続きが発生するため、その可能性を事前に医師に伝えておくことが重要です。

また、女性の場合、妊娠・出産を希望される時期と重なることもよくあります。妊娠中でも矯正治療自体は可能ですが、つわりがひどい時期に装置がお口に入っていることが負担になったり、レントゲン撮影や抜歯のタイミングに配慮が必要になったりします。こうした将来の予定や可能性をあらかじめ整理し、初診相談の際に伝えていただければ、私たち歯科医師はそれを考慮した最適な治療計画やスケジュールを提案することができます。「いつまでに終わりたいか」「治療中にどんなイベントがあるか」を明確にしておくことは、治療のゴールを共有し、トラブルを未然に防ぐために非常に有効な準備なのです。ご自身の人生設計と矯正治療をどうリンクさせるか、一度じっくりと考えてみてください。

4. カウンセリングを有意義にするための「質問リスト」の作成

実際に歯科医院へ相談（カウンセリング）に行く前に、ぜひやっていただきたいのが「質問リスト」の作成です。いざ歯科医師を目の前にすると、緊張してしまったり、説明を聞くことに必死になってしまったりして、本当に聞きたかったことを聞きそびれてしまうことがよくあります。家に帰ってから「あ、あれも聞いておけばよかった」と後悔しないために、事前に聞きたいことをメモにまとめて持参することをお勧めします。

具体的には、以下のような項目をリストアップしておくと良いでしょう。

• 「私の歯並びの場合、抜歯は必要ですか？」
• 「治療期間は具体的にどれくらいかかりますか？」
• 「総額の費用はいくらで、追加料金が発生する可能性はありますか？」
• 「マウスピース矯正とワイヤー矯正、私にはどちらが向いていますか？」
• 「治療中に痛みが出た場合、どのような対応をしてくれますか？」
• 「もし装置が壊れたり、紛失したりした場合の費用はどうなりますか？」
• 「治療完了後の後戻り保証はありますか？」

これらの質問は、どの患者様にとっても重要なポイントです。このリストを見ながら質問することで、医師とのコミュニケーションがスムーズになり、より具体的で納得感のある回答を得ることができます。また、複数の医院で相談を受ける場合（セカンドオピニオン）も、同じ質問をすることで、各医院の回答や対応の違いを比較しやすくなります。遠慮せずにメモを見ながら質問することは、決して失礼なことではありません。むしろ、真剣に治療を考えていることが伝わり、医師もより熱心に説明してくれるはずです。

5. 治療開始に向けたお口と心の準備｜虫歯チェックとモチベーション

最後に、治療をスムーズに開始するための「お口」と「心」の準備についてお話しします。矯正装置をつける前には、お口の中を健康な状態に整えておく必要があります。もし虫歯や歯周病がある状態で装置をつけてしまうと、治療中に病状が悪化し、矯正を中断して治療しなければならなくなるリスクがあるからです。そのため、矯正相談に行く前に、まずは一般歯科で検診を受け、虫歯のチェックや歯石取り（クリーニング）を済ませておくことも一つの良い準備です。当院のような総合歯科医院であれば、矯正相談の際に合わせて検診を行うことも可能ですが、事前にお口の中がきれいであれば、それだけ早く矯正治療のスタートラインに立つことができます。

そして、何より大切なのが「心の準備（モチベーション）」です。矯正治療は、痛みを伴うこともありますし、歯磨きの手間が増えるなど、日常生活での制限や不便さも生じます。途中で「やっぱりやめたい」と思っても、簡単には後戻りできません。だからこそ、「なぜ矯正をするのか」「きれいになったら何がしたいか」というポジティブなイメージを強く持ち、治療を最後までやり遂げるという覚悟を決めておくことが大切です。「素敵な笑顔で結婚式を挙げる」「自信を持ってプレゼンをする」といった具体的な目標を持つことは、辛い時期を乗り越えるための大きな原動力になります。矯正治療は、患者様ご自身の「頑張り」が結果に直結する治療です。私たちはそのパートナーとして全力でサポートしますが、主役はあくまで患者様ご自身であることを忘れないでください。

まとめ

葛飾区で初めて矯正治療を受けるために必要な、3つの準備と心構えについて解説しました。

1. 目的と予算：何のために治すのか、いくらかけられるのか、自分軸を明確にする。
2. 医院選び：通いやすさと、虫歯なども診てもらえる総合力を重視してリストアップする。
3. スケジュール：数年先のライフイベントを確認し、治療時期を検討する。

これらに加えて、質問リストの作成や、お口と心の準備をしておくことで、安心して治療の第一歩を踏み出すことができます。 新小岩いろは歯科・矯正歯科では、初めての方でも安心して相談していただけるよう、丁寧なカウンセリングと分かりやすい説明を心がけています。葛飾区で矯正治療をご検討中の方は、準備の一環として、ぜひ当院の無料相談をご利用ください。あなたの理想の歯並びと、輝く未来を実現するために、私たちが全力でお手伝いさせていただきます。