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矯正に関する知識

歯並びの悪さは遺伝だけじゃない?生活習慣が与える影響と改善法|無意識の癖が歯を動かす

こんにちは。東京都葛飾区の歯医者、新小岩いろは歯科・矯正歯科 歯科医師 院長の細谷 亜沙美です。

「親も歯並びが悪いから、私も遺伝でガタガタなんです」 「子供の歯並びが悪くなってきたのは、私のせいでしょうか?」

カウンセリングをしていると、このように「歯並び=遺伝」と考えていらっしゃる患者様がとても多くいます。確かに、顎の大きさや歯の大きさといった骨格的な要素は、親御さんからの遺伝が大きく関わっています。

しかし、実は歯並びが悪くなる原因のすべてが遺伝というわけではありません。むしろ、生まれた後の「生活習慣」や「無意識の癖」が、後天的に歯並びを悪化させているケースが非常に多いのです。 つまり、遺伝的には問題がなかったとしても、日々の過ごし方次第で歯並びは悪くなってしまうということです。

今回は、歯並びを悪くしてしまう意外な生活習慣と、今日からできる改善法について、女性歯科医師の視点で分かりやすく解説します。

目次

  1. 歯は弱い力でも動き続ける。「態癖(たいへき)」の怖さ
  2. あなたは大丈夫?歯並びを崩す3大悪習慣
  3. 柔らかいものばかり食べていない?食生活と顎の成長
  4. 今日からできる!お口周りの筋肉を整える習慣
  5. まとめ

1. 歯は弱い力でも動き続ける。「態癖(たいへき)」の怖さ

矯正治療では、ワイヤーやマウスピースを使って歯に持続的な力をかけ、歯を移動させます。これは裏を返せば、「弱い力であっても、継続的に力がかかり続ければ、歯は動いてしまう」ということを意味します。

日常生活の中で、無意識に行っているお口周りの癖のことを「態癖(たいへき)」と呼びます。 例えば、頬杖をついたり、唇を噛んだりする力は、矯正装置の力よりもはるかに強い場合があります。これらが毎日繰り返されることで、歯は望まない方向へと少しずつ押し流され、ガタガタの歯並びや出っ歯、受け口などが形成されてしまうのです。

この態癖を直さない限り、せっかく矯正治療で歯並びをきれいにしても、すぐに「後戻り」をしてしまう原因にもなります。

2. あなたは大丈夫?歯並びを崩す3大悪習慣

具体的にどのような癖が歯並びに悪影響を与えるのでしょうか。特に多い3つの習慣をチェックしてみましょう。

① 口呼吸(お口ポカン) 本来、鼻呼吸をしている時、舌は上顎の天井部分(スポット)に吸い付いています。この舌の力によって、上顎は内側から支えられ、きれいなアーチ型を保ちます。 しかし、口呼吸で常にお口が開いていると、舌の位置が下がってしまいます。すると、上顎を支える力がなくなり、外側からの頬の筋肉の力に負けて、歯列の幅が狭くなってしまいます。これが、歯が並びきらずにガタガタになる大きな原因です。

② 舌癖(舌の突出・飲み込みの癖) 飲み込む時に、舌で前歯を裏側から強く押してしまう癖です。私たちは1日に何百回も飲み込み動作を行いますが、そのたびに前歯に強い力がかかり、出っ歯(上顎前突)や、上下の前歯が噛み合わない開咬(かいこう)を引き起こします。

③ 頬杖・うつ伏せ寝・横向き寝 頭の重さは数キロあります。頬杖をついたり、寝る時にいつも同じ側を下にして寝たりしていると、顎の骨や歯列に長時間大きな負担がかかり続け、顎が歪んだり、噛み合わせがズレたりする原因になります。

3. 柔らかいものばかり食べていない?食生活と顎の成長

食生活の変化も、現代人の歯並びが悪くなっている一因です。 ハンバーグ、パスタ、パンなど、現代の食事はあまり噛まなくても飲み込める柔らかいものが中心です。

成長期のお子様の場合、よく噛まないことで顎の骨に十分な刺激が伝わらず、顎が小さく未発達なままになってしまいます。小さな顎に大きな永久歯が生えてこようとするため、スペースが足りずに重なり合って生えてくるのです。 大人の方であっても、よく噛むことはお口周りの筋肉のバランスを整えるために重要です。

4. 今日からできる!お口周りの筋肉を整える習慣

悪い歯並びを予防し、これ以上悪化させないために、今日からできる改善法をご紹介します。

「あいうべ体操」で舌の位置を上げる 口呼吸を治し、舌を正しい位置(上顎)に戻すためのトレーニングです。 「あー」「いー」「うー」と大きく口を動かし、最後に「べー」と舌を思い切り突き出します。これを1日30回目安に行うことで、口輪筋と舌筋が鍛えられ、自然と口が閉じやすくなります。

食事は「足の裏」をつけてよく噛む 食事をする際は、椅子に深く腰掛け、足の裏をしっかりと床につけて、背筋を伸ばしましょう。姿勢が悪いと噛み合わせもズレやすくなります。そして、一口30回を目標によく噛んで食べることを意識してください。

脱・頬杖 テレビを見ている時やスマホを見ている時、無意識に頬杖をついていないか、ご自身でチェックしてみてください。気づいたらやめる、を繰り返すことで癖は改善できます。

まとめ

歯並びと生活習慣の関係について解説しました。

  1. 歯並びの悪さは遺伝だけでなく、日々の「態癖(生活習慣)」が大きく影響している。
  2. 口呼吸、舌の癖、頬杖などは、歯を悪い位置に移動させる強力な力が働いている。
  3. 柔らかい食事ばかりでは顎が育たず、スペース不足の原因になる。
  4. 「あいうべ体操」や正しい姿勢での食事など、悪い習慣を断つことが重要。

もし、ご自身やお子様に思い当たる癖があり、すでに歯並びへの影響が出ている場合は、癖を治すトレーニング(MFT)と合わせて、矯正治療が必要になることがあります。

東京都葛飾区の新小岩いろは歯科・矯正歯科では、単に歯を並べるだけでなく、こうした「根本的な原因」である癖の改善指導にも力を入れています。 「私の歯並び、生活習慣のせいかも?」と思われた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。癖を治すことは、きれいな歯並びを一生維持するための第一歩です。

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